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ところはメキシコの首都、メキシコシティー。思いの他の大都会で、公園、劇場、地下鉄の駅、少々雑然とした印象があることを除けば、日本にも似たような景色はありそうなところでした。
私と奥方が宿泊したのは「ホテルニッコー（日航）メキシコ」。バリバリの日系ホテルで、スタッフの対応から部屋の設備（TVは日本のNHKがリアルタイムで見られる！）まで素晴らしいです。周りには他にもインターコンチネンタルやマリオット等の高級ホテルが並び、しかも、すぐそばにチャプルテペック公園があるという絶好のロケーションでした。
そして、これはメキシコ旅行初日の話でした。チャプルテペック公園の中には、マヤ、アステカ文明を展示している世界有数の博物館、国立人類学博物館があります。飛行機の長旅に疲れていたため、歩いていけるこの場所を最初に訪れることに決めました。
さてさて、海外旅行と言えばやはり「地●の歩き方」ですよね。この定番ガイドブックには概ね以下のような地図がありました。
公園を南に向かって横切れば、そこはもう国立人類学博物館ですね。というわけで、我々は目的地目指して歩き始めました。
| メキシコにはほとんど横断歩道や信号がなく、信号があってもすぐに赤になるので、ほとんどの人が守りません。というか、守ってたら歩けません。ところが、メキシコの道路は「自動車優先」。つまり人が前を横切ってても車はブレーキなど踏みません。ということは、普段の感覚で結構遠くにいると思っても、あっという間に近くまで来るんですよ。
自己責任で気をつけて渡って下さい。 |
下の地図のように渡ると我々は×のところにいるはずです。ところが、何故か地図の場所にそれらしい建物は無く、道路の反対側に大きな建物があります。周りはちょうど日本の夜店の屋台みたいなものがいっぱい出ていてメキシコ人だらけ。そもそもメキシコじゃ英語が通じませんから道も聞けません。
?(゜_。)?(。_゜)?
さっぱり現在地が把握できないんですけど、それ以上に沢山のメキシコ人にジロジロ見られて不安度バリバリな我々は、とりあえず立ち止まるのが嫌なので、その建物に向かいました。
建物はホントに大きくて、建物の前全体が幅の広い階段になっており、メキシコ人がその階段に座って話などしてます。「きっとこれが博物館だ」と信じて一目散に建物に向かった我々の目に映ったのは、明らかに閉まっていると思われる入り口でした。
ガイドブックを見ると、曜日と時間からしてまだ空いているようですが、どうみても閉まってます。ひょっとして平日だし、
メキシコ人は人が少なくなると適当に閉めちゃうのかな？
と思ったりもしました。んで、仕方ないから写真を取ろうとファインダーを覗いたところで、気づきました。建物に"Auditorio"って書いているのを。
Auditorio=Auditorium（公会堂、音楽堂）
ですね。つまり、この建物は国立アウデトリオ劇場だったってわけです。
さて、下の地図を御覧下さい。どうやら我々は現在、×ではなく×にいるようですね。劇場と博物館の位置関係を考えれば、何となく博物館はこの地図で右の方だってのは分かるんですが、その方向にある道路は、Ｔ字路でなく十字路なんですよ．．．(--;
?(゜_。)?(。_゜)?
相変わらず「ここはどこ？ 私はだぁれ？」状態。それでも、仕方ないから十字路のところまで行けば何かが見えるかもと思い、移動．．．
十字路到着。しかし、博物館のあるべき方向には手前にちっちゃなビル、奥にうっそうと茂る公園の木しか見えません。我々のホテルとの位置関係が既に地図とは一致していないのです。
?(゜_。)?(。_゜)?
これには困りました。何を信用していいか分からないからです。我々はガイド片手に途方に暮れながら、ホテルに引き返すべきかどうかと相談していました。
そこへ！
「日本の方ですか？（日本語）」
と流暢な日本語が・・・。振り返ると、２０歳過ぎくらいのアジア人、ちゅーか間違いなく日本人が我々に話し掛けてきたのです。
これは天の助け！
私：「ええ、そうです。」
日本人（日）：「道に迷ってるんですか？」
私：「そうなんですよ。博物館を探しているんですけど。」
すると、彼は無言でちょうど地図にある博物館の方向を指差しました。上の地図で、劇場と博物館の位置関係は正しかったわけです。
これで一安心！ (
´o｀)＜ホッ
・・・で、要するに、結論はと言えば、
「地●の歩き方」の
地図が間違ってた
ってゆーかぁ〜
全然違うじゃん！
ヾ(--;)ぉぃぉぃ
こんだけ違うと自分の居場所もどこだか分からねぇんだよぅ．．．(T-T)
実は、以前もモントリオールで「地●の歩き方」に載っているSmoked
meatが食べられるSchwaltz'sというレストランに行こうとしたとき、地図では旧市街方面からBlvd.
St-Laurentを北上し、Napoleon通りを過ぎたところにあるはずだったのですが、実際にはNapoleon通りの手前だった、ということがあったんですよ。
まぁ、このときは割とすぐに見つけることができたし、いざとなれば英語で聞くこともできましたから大して困らなかったんですけどね．．．(--; |
A3.
地図はなるべく現地のものを手に入れること。ホテルやツーリストインフォメーションで地図をもらうのが一番でしょう。
誤解の無いようにコメントしておきますが、私は「地●の歩き方」が大好きです。ここに紹介されているホテルやＢ＆Ｂはそんなにハズレがありませんし、レストランもかなり高い確率で美味しいところが紹介されてます。実際、一度自分で適当に見つけて入ったことがあったのですが、そこはその旅の中で一番不味かったんですよ。
あれだけの情報量ですから、間違いでなくても場所が変わったなんてこともあるかも知れないし（ホテルの場所は変わらないと思うが）、間違いを見つけたら連絡してあげて改善に貢献しましょう。そうすることが皆にとって一番良いことだと思います。 |
ところが、今回はこれで終わりません．．．。実はこの日本人との出会いは、さらなる波乱の幕開けに過ぎなかったのです。
それでは続きをどうぞ。
私はこの親切な日本人に「ありがとうございました。」とお礼を言い、別れを告げました。
すると、
日：「この辺に怪しい人がいますから、気をつけた方がいいですよ。」
私：「え？」
日：（道路を渡ったところを指差し）「あの辺に変な人がいますから、気をつけて下さい。」
というのです。我々はそのまま一緒に道路を渡りました。
すると、彼が指差したところにいた小柄なメキシコ人が、彼の方に寄っていって何か話してくるではありませんか！
そして彼は、「ノー、ノー、グラーシアス」とか何とかいいながら、我々とは違う方へ行ってしまったのです。
一体なんだったんだろう？
?(゜＿゜ｉ)?(゜＿゜ｉ)?
メキシコシティのような場所で日本人に出会ったにも関わらず、大して言葉を交わすこともなく、彼は怪しいメキシコ人と共に去っていったのです。
つづく．．． | 
