この冬休みを利用し、フロリダのWalt Disney Worldへ行った。東京のディズニーランドをご存知の方ならわかるだろうが、そこは本当に絵本の中から抜け出てきたような世界であり、フロリダのすごいところはほとんど町一つ分くらいのエリアが全てディズニーといっても過言ではないところだ。

　我々は都合５日間、Disney World漬けの日々を過ごした。それはそれは夢のような日々だった。

　そこにいるものは皆めいめいにショップで買った奇抜な帽子をかぶっている。あるものはグーフィー、あるものはプルート、あるものはミッキーの耳、あるものはとんがり帽子（ミッキーがFantasiaでかぶっているものと思われる）、あるものはくまのプーさん．．．そこではたと気づいた。

ドナルドの帽子がない。

　奥方はアヒル好きである。故にドナルド好きである。あのドナルドの愛らしい口がツバになっているドナルドの帽子は、日本のディズニーランドではかなりメジャーなお土産の一つではないかと思う。しかし、どこを探してもドナルドの帽子がない。Aladdinのジーニーだってあった。何だか分からない恐竜みたいなキャラもあった。なのに、

ドナルドの帽子がない。

　店を見渡してみた。確かにドナルドが全くないわけではない。しかし、例えば一つの棚に２種類のぬいぐるみが飾られているとしよう。そうすれば、やっぱりミッキーとドナルド、あるいはミッキーとミニーだと思うだろう。しかし、そこにあるのはミッキーとプーさんなのだ。

　我々はドナルドのキャラクター商品は本当にちゃんとあるのか、それがとても気になった。そしてドナルドの帽子を必死で探した。

何件回ったことだろう。我々が必死にドナルドを探していたところへ、一人の紳士が近づいてきた。　そうして、我々はこの紳士から驚くべき話を聞くことになるのである・・・

この紳士は訳あって身分を明かすことができないと我々に言った。

また、この話も口外してはならないと固く口止めされた。

　しかし、これほどの話を自分のうちに留めておくことができないことを、私は聞いたときに確信していた。そこで、この紳士に「決して話に登場する個人名を明かさない」という約束をし、ようやくこの紳士からこの話を私のホームページで公開する了承を得たのだ。

　当然ながら、この紳士は布のようなものを巻きつけるようにして体のほとんどの部分を隠している。私から見えたのは手足の一部と、話をするために一部だけ開けられたところから見える口だけである。結局私は最後までこの紳士が誰であるか分からなかった。

　しかしそれほど怪しいにも関わらず、その紳士の話は、実際に私の目で見たDisney Worldの事実を全て理解させるだけの強い説得力を持っていたのである。私はこの紳士の話が真実であるとすぐさま理解した。

それでは、この紳士の写真と、その話の内容をここに公開しよう。

注：ここから先は、この話を一切他言あるいは転用して公開はしないという誓約の元に進んでください。

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