今年の４月頃まで、私の周りのアメリカ人でイチローを知るものはいませんでしたね。イチローの話をしても、まずヒアリングからしてまともに聞き取ってもらえませんから。たまに日本通のアメリカ人がいても、

「ああ、イチローね。長男のことでしょ。」

と返してきます。まあ、それはそれでかなりビックリしたんですが．．．(ノ゜�凵K)ノ

　で、日本の友人から良く聞かれます。

「イチローはホントにアメリカでもすごい扱いなのか？」と。

「スズキとササキは名前が似ていてわかりにくいねぇ。」

　まぁ、名前を何度もアナウンサーが呼ぶところは大したものですが、どう贔屓目に見ても日本で報道されていたほどの扱いではなく、初の日本人野手ということで好奇の目で見ているなーという感じでした。それに

「イッチロー（"Itch-raw"＝痒い生）」

　これはマリナーズの広報が「正しいイチローの発音法」を各放送局に配布したという有名な逸話がありますよね。

　そして、シーズンも終わり、イチローはなんと首位打者と盗塁王に輝きました。

ノ'0')ノ〜♪祝 v(^O^)v 祝♪〜ヘ('0'ヘ)

　シーズンが進むにつれ、イチロー効果はすごいもんでした。私が日本人というだけで草ソフトボールをやってもイチローと呼ばれます（笑）。

　あるときなんて、相手にアジア人の選手がいて、一番で外野手で右打ちだけどどこか打席に入るときのバットの動きがイチローっぽいです。んで、日本人かと思って話し掛けたら韓国人でした。(*o☆)ヾ(￣皿￣メ) オイオイ!!!

　で、今はちょうどプレーオフ。ここ５年で４回ワールドシリーズを制している、歴史、実力とも名門中の名門、ヤンキーズと戦っている最中です(さっきヤンキーズにボロ勝ちしたので、10/20/2001現在、１勝２敗です)。

　下の新聞記事はヤンキーズとの第一戦の前（10/17）のUSA TODAYのスポーツ版の記事。前日にナショナルリーグのブレーブスvsダイヤモンドバックスでランディ＝ジョンソンが好投した記事がトップ中のトップですが、しっかり一面のカバーストーリーにマリナーズの顔として、ヤンキーズのジーターと比較して取り上げられてます。言ってみれば、論調はマリナーズvsヤンキーズとはイチローvsジーターである、と。２面に続きのストーリーもあるのですが、とりあえず１面だけアップしてます。自分の目で確認されたければクリックすれば拡大されます。

　何がすごいって、いくらすごい成績とは言っても、新人で日本人のイチローが、あのジーターと、チームへの影響力という点でほぼ対等の扱いを受けているのです。３番で打点王のブーンをも差し置いて。

　今なら何の迷いもなくお答えしましょう。

すごい扱いである」、と。

　おかげさまでいろんなところで、日本人だと言うだけで

「おおっ、イチローね。俺は好きだよ〜」

と話し掛けてきます。何だか自分のことのようにとっても嬉しいです。

　ただ、たまに、まるで私がイチローであるかのように、

「ねえキミ、すごいね。成績もすごいが、給料もすごい。」

などと言ってこられることがあります。そういうときは仕方ないから、

「ありがとう。でも、

僕じゃないけどね。」

と答えてます。