カタカナ英語のトンデモな恐怖



 カタカナってやっぱ英語には良くないですよ、ホント。カタカナが英語だってどうしても覚えちゃってるから、カタカナでしか覚えてない英語の発音ってとても困ります。例えばペットボトルのボトルとか、「バトゥウ」って発音しなきゃいけない。インターネットなんて「イラネ」ですからね。ほとんど原型を留めてません。

<豆知識:特にアメリカの南部ではtの発音がrになります。ウォーターが「ワラ」になるんです。>

 しかし、本当に恐ろしいこと。それは「トンデモ間違い」です。今回はカタカナ英語から生まれてしまった、とんでもない過ちに関するお話です。


【Lの悲劇・・・】

 l(エル)とrの区別は、日本人の最大の難関ですね。これはかなりの上級者でも苦労してると思いますよ。特に有名なのが、lice(しらみ)とrice(米)

「私、お米好きですよ。」

を気軽に、

"I like lice."


なんて言っちゃうと、白い目で見られます。アメリカ人には日本人がどうしてlとrがこんなに難しいかを理解してくれない人もいるので(理解してくれる人も結構いるんですけどね)、liceは相当ビックリするみたいですよ。


 ところがこのliceをはるかに凌ぐ、超デンジャラス単語が存在するのです。


 アメリカじゃあ、政治の話をすることが結構あります。国の文化を比較するときは、政治か宗教か歴史かスポーツなんですが、スポーツは共通の選手がいないから盛り上がらないし、歴史はあまりにマニアックで盛り上がらない。その点、政治か宗教が絡むと割と盛り上がるんですよ。

 政治と言っても、さすがにお互いにこの政治家はどうだとか、そういう難しい話はそんなに続かないので、当たり障りないところに落ち着いちゃいます。

 当たり障りない話題、それは「選挙」"election"です。「選挙する」"elect"。これが超デンジャラス単語なんですよ。

 もし、このlをrで発音してしまったら...以下に例を示しましょう。


<その1>
"Do you know his election to the mayor?"
(彼が市長に当選したって知ってる?)

"Do you know his erection to the mayor?"
(彼が市長に勃起したって知ってる?)

知ってたらコワイ・・・



<その2>
"It's an election campaign."
(そりゃあ、選挙運動だよ。)

"It's an erection campaign."
(そりゃあ、勃起運動だよ。)

勃起運動って一体何?



<その3>
"George W. Bush was elected President." 
(ジョージ W.ブッシュは大統領に選ばれた。)

"George W. Bush was (an) erected President."
 
(ジョージ W.ブッシュは勃起した大統領だ。)

なーんか、ホントっぽくてイヤイヤ"o(><;)o o(;><)o"イヤイヤ o(>_<)o ☆



 かく言う私も、「選挙あったんでしょ?」って聞かれて、


「おう、勃起したよ」
 
って答えちゃいました。

 一体、何にそんな興奮したのかいろんな想像をさせてしまったことでしょう...(TOT)


【たかが「゙(濁点)」、されど「゙ 」】

 カタカナだけで記憶してると、意外と濁音とかエエ加減に覚えてて良く分かんなくなることありますよね。その例はTea Bag(ティーバッグ)。Bagって日本人にはハンドバッグみたいなカバンのイメージがあるせいもあって、何となくTea Pack(お茶を詰めたもの)って言っちゃいます。

 ところが、さらに勘違いして、Tea Back(Tバック:脇のくりが大きく、後部がT字形をなす極小化された下着や水着などのパンツ【広辞苑】...辞書に載ってる(--;)とか言っちゃったこと、ありません? 我々は濁点だけで区別してるんで、その違いに鈍感なんですが、その鈍感がを招きます。


 ボストンでは、交通渋滞に伴う騒音、公害の解消のために、ボストンの中心を通っているI−93という高速道路を地下に埋める工事が現在進んでいます。8〜10車線もある道路を14kmに渡って地下に埋めるという大計画。2004年に完成予定なんですが、その通称は"Big Dig"(巨大な穴掘り)

<豆知識:正式名称は「セントラルアーテレイ・トンネルプロジェクト」>

 この工事、ボストンに来る人はみんな絶対目にするので、いつも説明します。ところが私、何故かちゃあんと覚えてなかったんです。カタカナで「ビッグ・ディグ」ですよね。日本にだって「ビックカメラ(彼らはBIC CAMERAだから間違いではない)なんてあるし、語尾の「グ」なんて我々には結構どうでもいいもの。

 でもそこは英語が一応ペロペロ(自己紹介参照)の私。「ビッグ」を「ビック」なんて発音するようなヘマはしません。でもね、どうせヘマするならその方が良かった...


〔†〕 m( ̄0  ̄〃) おお!神よ!! 我を許したまえ!!



 懺悔します。私、来る人、来る人に「あれはね"Big Dick"って言うんだよ」って教えてました。



"Big Dick"

巨根、または、デカマラ...
つまり、
デッカイおちんちん


  彼らが日本に帰って自慢気に、

 
「ボストンじゃああちこちでデカマラやってんだよ」
(一体どんな宗教活動だ?)


とか、


 「ボストンって2004年まで巨根なんだってね」
(2004年が終わったらしぼむの?)


とか自慢していないことを願います。特にネイティブにだけは...



†o(・・;) アーメン。


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