スーパーな店員 / Part 2　＜後編＞

スーパーな店員 / Part 2　＜後編＞

　ある日のことです。スーパーな教訓その１を胸に、私はいつものごとくレジへ向かいました。

一瞬野菜にためらうレジの姉ちゃんに

すかさず名前をフォローする客。

そして流れるようにバーコードを通過した商品は袋詰めの兄ちゃんの手でバッグへ．．．

美しいまでの三位一体の連携プレーです。
ヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノヽ(∇⌒ヽ)

　しかあ～～～し、その三位一体は思わぬところで躓きを見せました。それはハーゲンダッツのアイスクリーム。何故かバーコードで読めないのです。今もって理由はわかりませんが、角度を変えても、氷を拭いてもとにかく読めない。さあ困りました。これまであれほど上手くいってた三位一体プレーも、一度自信を失うと必死で頑張ろうともがけばもがくことで反って余計に苦しくなるばかりなのです。

豆知識：
　この状態をquicksand＝流砂（上を歩く人や動物を吸い込む）と言う。映画「リプレイスメント」より

　後ろはつかえ、この状態でフリーな私がレジを放り出して値段を見に行くことができるのか．．．

　レジの姉ちゃんか袋詰めの兄ちゃんに何か裏技（ゲームちゃうっちゅうねん）はないのか．．．

　恐らくホンの２０秒や３０秒だったはずですが、我々には無限のときのようでした．．．が、そこで神の啓示が我々に与えられました。

レジの姉ちゃん：「３ドルでいい？」

　一瞬ためらいます。こんなハイテクシステムで、値段適当でいいのかああああ！？
．．．しかし、その一瞬さえ、我々には無限に近いときを刻んでいるのです。私は答えました。

　私　：「ＯＫ．．．（やや釈然としない雰囲気）」

　レジ：「（元気に）大丈夫だよ。確か３ドルくらいだったって。」

　私　：「そうだよね、そんなもんだよね。」

・・・かくして、私もすっかりアメリカンの仲間入りをしてしまいました(T^T)．．．

　スーパーな教訓その２：

買う商品の値段は全部覚えとけ．．．無理だって。

　そんな教訓いっぱいのアメリカンな私。もうスーパーは余裕のヨッチャンです（死語！）。店内では店員ともアイコンタクト(・。- )ノ。とってもフレンドリーな雰囲気なの！！！

　ある日、若者がたまねぎを陳列していました。かなり大きな紙袋から数個ずつたまねぎを取り出しては棚に並べています。

　まずは気持ちよくアイコンタクト(・。- )ノ。

　彼もにこやかに陳列．．．のハズが、顔をしかめました．．．というより歪めました。何となく気になって彼の様子をうかがうと、彼はおもむろに紙袋に顔を近づけます。その途端、

ヴィッ！！！！

（表現できない叫び声）

　後ろに飛びのき、顔を抑えて悶絶。その場で数回転の後、床にしゃがんてジャンプ。そして私に、

　"Stinkyyyyy!!!"

（くっさああああ）

と一言（こいつ、アメリカ版・岡八郎か？＜吉本マニア）．．．。そして、苦笑する私に、

「嗅ぐ？」

って聞いてきました。

誰が嗅ぐかい、そんなもん！

（嗅いだら私も岡八郎？．．．意味不明）

・・・そう、ぢつは彼があの「氷投げ兄ちゃん」。このとき彼と顔見知りになったんです。

こいつ、一体なんの仕事してるんだろ～
(・・？))(((;・・)？？？